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【レポート】薮内美佐子ワークショップ「黒いながめ」その1

2014年11月30日(日)更新レポート

【レポート】薮内美佐子ワークショップ「黒いながめ」その1

藪内美佐子さんのワークショップ第3弾「黒いながめ」
が、3回にわたっておこなわれました。

会場は薮内さんのプロジェクト拠点となっている「kioku手芸館 たんす」です。

今回のワークショップは、フロッタージュ。身の回りにある凸凹したものの上に紙をかぶせ、鉛筆やクレパスで擦り出していきます。初回となった9月18日は、14名の参加者や見学の方々で賑わいました。
まずは、コインやハサミ、エンボス加工してある箱の蓋などをこすり出していきました。


参加者のみなさんは、浮き出てくる形だけでなく、様々なものを組み合わせながら擦り出していくことも楽しんでおられました。プラスチック製の箱を擦り出して表れた文字や模様について「クッキーのようだね」という方がいました。フロッタージュすると、目で見た様子とは、違った形が表れてきます。


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ものの表面が図として浮き上がってくる楽しさを味わって、いろんな凹凸に興味が湧いた皆さん。後半は紙と描画材を持って、「たんす」の建物内にある凹凸したものを探して次々にフロッタージュしていきました。壁や天井、桐たんすや小上がりの木目、二階の婚礼ダンスの金具、散水栓の鉄の蓋など、いろんな凸凹に興味が湧いてきます。さらに、ティッシュ箱サイズの枠内にフロッタージュしてもらったものを、レンガ壁のようにつなぎあわせて展示しました。どんな凹凸も見逃すまいと、縦横無尽に「たんす」内を探し回る様子は、山王婦人や旦那衆の探求心の高さを物語っていました。


ワークショップ終了後も、道端や家の壁などを指差しながら「あれもできそうだ」とお話しながら帰って行きました。
私も、
このワークショップに集中して取り組んでいると、まちの見え方が少し変わっていくようで、お店の看板や商店街の舗装された道路などの凸凹が気になって仕方ありませんでした。


このワークショップは10月16日、30日と続きます。
次回も探求心旺盛な山王のみなさんに会えるのが楽しみです。
(サポートスタッフ:室谷智子)

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