Project

西成・子どもオーケストラ

地域に根ざした創造活動拠点の実験 2014-2015

西成・子どもオーケストラ
photo:仲川あい

プロジェクト実施期間|2014年7月〜2018年3月
ワークショップ|2014年10月〜2015年11月
いまみや・踊る・秋祭|2015年11月15日


2012年より、音楽家・大友良英を迎え、即興音楽のワークショップとして地域の児童館や小学校などと連携し取り組んできた「西成・子どもオーケストラ」。これまで関西を拠点に活動する音楽家などの参加も得ながらワークショップを継続的に実施し、毎年コンサートを開催してきました。
2014年度からは、いまみや小中一貫校、西成高校との連携を図り、吹奏楽部による楽曲演奏や、音楽家・PIKA☆と高校生による曲づくりなど新たな展開に挑戦。さらに唄い手、編曲、演奏指導と多彩なミュージシャンが関わるほか、地域からも演奏者や踊り手として参加者を募るなど、ネットワークを広げながら準備を重ね、「いまみや・踊る・秋祭」を開催。これまで取り組んできた「集団即興オーケストラ」の演奏に加え、音楽家・大友良英が作曲したオリジナル盆踊り「あまちゃん音頭」や「ええじゃないか音頭」、そしてPIKA☆と西成高校生徒による新曲「芋ワッショイ!」を披露しました。


地域に根ざした創造活動拠点の実験 2014-2015

西成・子どもオーケストラ

参加ミュージシャン|akamar22!、伊藤繁、井上智士、ウォン・ジクスー、江川良子、大友良英、河辺知美、河村光司、樋野展子、PIKA☆、松井美耶子、横沢道治
連携先|今池こどもの家、大阪市立いまみや小中一貫校、大阪府立西成高等学校
共催|今宮ふれあい地域活動協議会、NPO法人まちづくり今宮
協力|NPO法人釜ヶ崎支援機構/一般社団法人officeドーナツトーク/山王地域活動協議会/十和田市現代美術館とフェスティバル十和田音楽部
プログラムディレクター|小島剛 

主催|ブレーカープロジェクト実行委員会
助成|一般財団法人地域創造/公益財団法人福武財団/アーツサポート関西*2015年度/一般財団法人おおさか創造千島財団*2014年度
ディレクター|雨森信 事務局|松尾真由子/高岩みのり

fukutake.png  ask.png 
大友良英 -OTOMO Yoshihide

音楽家。1959 年横浜市生まれ、東京在住。
ギタリスト/ターンテーブル奏者/作曲家。ジャズ、即興演奏、ノイズ、ロックなど数々の現場を経験したのち、GROUND-ZEROを結成。即興音楽家として世界各地で演奏をする一方、映画やテレビドラマの音楽も数多く手掛ける。2008年「ENSEMBLES」山口情報芸術センター(山口)をきっかけに、「アンサンブルズ」の名のもとさまざまな人たちとのコラボレーションを軸に展示する音楽作品や特殊形態のコンサートを手がけると同時に、近年は、障がいのある子どもたちとの音楽ワークショップや一般参加型のプロジェクトにも力をいれている。主なプロジェクトに、2009~2011年「アンサンブルズ・パレード」水戸芸術館現代美術センター(茨城)、2011年~「千住フライングオーケストラ」アートアクセスあだち 音まち千住の縁(東京)など。

☞http://otomoyoshihide.com

西成・子どもオーケストラ

世界中で活躍する音楽家・大友良英氏を迎え、2012年よりスタートした西成区の「子どもオーケストラ」。この事業は、2011年の東日本大震災により起こった原発事故が契機となっています。10代を福島で過ごした大友氏は、2011年東日本大震災の後、原発事故の被害に苦しむ福島の惨状を受けて、福島出身/在住の音楽家や詩人、科学者、集った福島県内外の有志と共に「いまの福島」、そして「これからの福島」を全世界に向けて発信し、福島や日本の未来の姿を長期的に考えるプロジェクト 「プロジェクトFUKUSHIMA!」を立ち上げました。同年夏には、福島市で1万人を超える人々を集めた音楽フェスティバルを開催。そこでアマチュア/プロフェッショナルを問わない一般公募の参加者と「オーケストラFUKUSHIMA!」を編成し、260名による即興オーケストラの圧倒的なライブで観衆を魅了しました。その余波が大阪にも飛び火し、西成での「子どもオーケストラ」へとつながっています。原発のことは福島に限らず、日本また世界全体で考えなければいけない問題であり、この地域で起こっていることと根底ではつながっていると捉えています。
大阪・西成区では、2012年より今池こどもの家や南津守小学校の有志の子どもたちを対象に「集団即興オーケストラ」のワークショップを始動し、毎年発表を行ってきました。ブレーカープロジェクトでは、ここ大阪において、子どもオーケストラの輪を時間をかけて広げていくと同時に、学校の評価基準とは異なる自由な表現の場、子どもたちの個性や創造性を育むもう一つの居場所として、今後も事業を継続していく予定です。

- - - - - - - - -
これまでの活動|2011-2013年度

Topics