Project

新・福寿荘|青田真也

Breaker Project 2016-2017

新・福寿荘|青田真也

「よりそうかたち」
プロジェクト期間|2016年7月-2018年3月
リサーチ箇所|69件
展覧会|2018年3月8日(木)-25日(日)[木曜-日曜・祝日]


身近な日用品や大量生産される既製品など、大小さまざまな素材のものをヤスリで削り、見慣れた表層を奪い去る作品シリーズを発表して来た青田真也が 2016 年より大阪市西成区でサーチを行い、新たな作品制作に取り組みました。
リサーチ先となったのは、西成区内の古くから営業している商店や町工場など。その多くは創業50年以上というものづくりの現場およそ 69 件。ここで青田が出会ったのは、繰り返し行われる日々の作業のなかで自ずと生成され、その場に「よりそう」ようにひっそりと在るものたち。普段は気にも留められず見過ごされているものたちです。
例えば、印判店で50年以上も使われているうちに丸みを帯びツルツルになった飴色の作業台のように年季の入った木製のもの、溶剤が飛び散るのを防ぐためのビニールシート、鉄工所で半田付けする際に床にこぼれ落ちた金属の小さな塊など。青田の心を惹きつけて離さなない、えも言われぬ魅力を放つものたちは、これまでの青田の表現活動の根底にあった「ものの本質や価値を問い直す」という主題と結びつき、さらに深く掘り下げていくための得難い存在となっていきます。
展覧会「よりそうかたち」では、そういった微かな光を放つ生成物とともに、それらを別の素材や技術を用いて変換(複製)した新たな造作物を展示。見ようとしなければ見えてこない「よりそう」ものたちを、インスタレーション作品として昇華させました。


Breaker Project 2016-2017

青田真也「よりそうかたち」

会場施工|高橋和広(KUSUNOKI WORKS) グラフィックデザイン|川村格夫
協賛|飛田新地料理組合
協力|ナニワ企業団地協同組合/大阪府板金工業組合/青山|目黒/大本モータース/関西製靴株式会社/有限会社喜久屋/北原祥平/桑野巌(桑野鈑金株式会社)/神戸アートビレッジセンター(kavc)/株式会社小林製作所/小福屋/須藤よし子/太陽堂印判店/株式会社タカラ塗料/竹中機工/(元)中川製作所/中本商店/新野恭平(glass工房ココロイロ)/西野正将/八條工房/浜田製作所/有限会社富士合金所/目賀ランマ店/矢作理彩子(Glass Studio ARGO)/株式会社平井製本/池田一安/牛尾緋美子/草田武子/耕三寺功三/塚本きみ子/松田 薫/六 大助/柳本京子/古谷晃一郎/dot architects/the three konohana/アートラボあいち/L PACK./工房名月/今井俊介/今村遼佑/岡田和奈佳/近藤令子/高橋耕平/たちばなひろし/原田拓哉/藤永覚耶/前谷康太郎/ミヤギフトシ/村井太郎/八嶋有司/山下耕平/芳木麻里絵/吉田有里 ほか2年間のプロジェクトでご協力いただいたみなさま(敬称略・順不同)


主催|ブレーカープロジェクト実行委員会
助成|一般財団法人地域創造/公益財団法人福武財団
/損保ジャパン日本興亜「SOMPO アート・ファンド」(企業メセナ協議会 2021 Arts Fund)*2016年度
/公益社団法人企業メセナ協議会 2021 芸術・文化による社会創造ファンド*2017年度
ディレクター|雨森信 事務局|松尾真由子/高岩みのり/室谷智子

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青田真也 -AOTA Shinya

1982年大阪府生まれ。愛知県在住。
2006年京都精華大学芸術学部造形学科版画専攻卒業。2008年愛知県立芸術大学大学院美術研究科油画専攻修了。
身近な日用品、大量生産される既製品や空間など、さまざまな素材のものをヤスリで削り、見慣れた表層を奪い去る作品シリーズを中心に、ものの本質や価値を問い直す作品を制作している。
主な展覧会に、2010年「あいちトリエンナーレ2010」長者町会場(愛知)、2014年「日常/オフレコ」神奈川芸術劇場(神奈川)、「MOTアニュアル2014」東京都現代美術館(東京)、「Shinya Aota 2014」青山|目黒(東京)、2015年 個展「A.B.」Utrecht/NOW IDeA(東京)、2016年 「Solo Exhibition」テラス計画(北海道)、2017年「Solo Exhibition」Hebel_121(スイス・バーゼル)
http://www.shinyaaota.com/

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