2024年3月 1日(金)〜17日(日) close:月〜水お知らせ
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2022年度より、大阪・西成のフィールドワークを展開してきました美術家・岩谷雪子による展覧会を開催します。
岩谷は、雑草と呼ばれ見過ごされがちな植物に注目し、個々の形状や生態、それらを取り巻く私たち人間の営み含めた環境を注意深く観察しながら、採集した植物を乾燥させて再構成する立体やインスタレーション作品を制作する作家です。
今回のレジデンスでは、都会のなかでたくましく(またひっそりと)自生・共生する植物をリサーチし、そこで見えてくる風景やその背後にある事象にもまなざしを向けながら、1年以上かけてフィールドワークを展開してきました。植物を採集した空き地や公園などを中心に、その土地の変遷やそれにまつわる人々の記憶を聞き取るなど、リサーチを通して収集したものや道端で見つけた(拾った)ものなども作品の要素となっています。
展覧会「西成で植物を採集するということ」では、メイン会場と合わせて、まちを歩きながら点在する作品をご覧いただきます。刻々と変化していくまちの風景や路傍の植物と共に、岩谷雪子の新作をご鑑賞ください。
また、3月3日(日)には、二人のゲストを招いたアーティスト・トークも実施します。今回のフィールドワークや作品を振り返りつつ、路傍の植物に向けるまなざし、植物を通して見えてくる社会など、様々な切り口で掘り下げます。
2023年10月28日(土)お知らせ
きむらとしろうじんじんと、2021年度より取り組むプロジェクト<ちょちょまうヴァナキュラー(略称:ちょちょヴァナ)」、今年も開催します!
2023年3月18日(土)お知らせ
《文化的土壌の形成に向けて》
各地で開催されるようになった芸術祭やアートプロジェクト、また美術館で行われる教育プログラムやアウトリーチ事業が、特定のアートファンだけではない人々へもアプローチし、社会との新たな回路を生み出しつつあります。プログラム/プロジェクトに参加する人が得た何かしらの発見や経験が蓄積し、フィードバックされ、それぞれの気づきや変化が周りへと連鎖、地域における文化的土壌の形成へとつながっていくことが期待されています。一方、実践の積み重ねが必要不可欠であるにもかかわらず、継続していくことの難しさを抱えている現場も少なくないはずです。
2003年よりアーティストと共に創造の現場を日常の中につくってきたブレーカープロジェクトでは、予期せぬ出会いを誘発したり、私たち一人ひとりに潜在する創造性やまちの資源、課題を掘り起こしたり、福祉や教育、まちづくりなど他領域とのネットワークを形成してきましたが、「アートだからこそできること」を原点に戻って考えてみる必要性も感じています。
現在ではあたりまえのように実施されるワークショップやアートプロジェクトですが、今回のトークでは、そういった取り組みの先駆けとなった水戸芸術館や金沢21世紀美術館に立ち上げから関わり、アートを介して多くの人々が関わる仕掛け/しくみづくりに取り組んできた黒澤伸氏をゲストにお迎えし、実験的/創造的な学びの機会をいかに生み出していったのか、そのルーツにも触れながら現在に至る変遷を紐解いていきます。後半は、美術館やアートプロジェクトという枠組みに囚われず、時間をかけて耕されていく文化的土壌に必要なことは何か、広い意味でのラーニングや連携のあり方について考えます。