Project

山田亘

ex・pots2011-2013

山田亘

「西成なるへそ新聞」

[制作期間]2013年2月〜2014年1月(西成区山王・太子周辺エリア)
[展覧会会期]2014年2月15日〜3月2日
 江之子島文化芸術創造センター[enoco]


様々なジャンルの情報が入れ子状にレイアウトされる新聞の特徴に着目し、歴史のあるまちの地図と重ね合わせ、都市の移り変わりを紙面上でシュミレーションしていくという「なるへそ新聞」プロジェクト。
一般公募により集った有志による編集メンバーとともに、取材、編集、発行を行うワークショップを3週間ごとに実施し、10ヶ月かけて全25号を発行しました。
「新聞は街だ」と山田亘が言うように、「なるへそ新聞」の記事は、まちの区画や家のように扱われ、新しい記事を掲載する際には、古い記事を取り壊し(切り取って)、いったん「空き地」にしてから、新たな紙面がつくられます。また、記憶を語り/聞く行為自体を創造的な営みととらえる山田のコンセプトのもと、通常のメディアでは取り上げられないような個人の思い出が記事となり、様々な時代が混在する「なるへそ新聞」は、記憶の集積によってつくられていくまちの様相を浮かび上がらせます。


「西成なるへそ新聞」のバックナンバーはこちらよりダウンロードいただけます
一般公募により集まった有志による編集メンバーとともに、取材・制作・発行を行う編集ワークショップを3週間ごとに実施し、約10 ヶ月かけて全25 号を発行。紙面には住民による連載コーナーもあり。
発行された新聞は、山王周辺にて毎号設置・配布することで、住民に愛読されるようになりました。

[取材件数]56件 [配布場所]23ヵ所 [壁新聞設置箇所]5ヵ所

山田亘 - Ko YAMADA

写真家/美術家。1964年愛知県生まれ、在住。
1993年州立オハイオ大学大学院芸術学修士MFA(写真)。アートセンター[Yojo-Han]ディレクター、PACell写真スクール主催、日本紙媒体学会常任理事、日本映像学会会員。
写真を中心に作品発表を行うほか、2002年に名古屋で行われた電子芸術国際会議で事務局次長を務めたことをきっかけに、写真をベースとしたマルチメディア表現へとその活動領域を拡げ、特に新聞等の紙媒体の構造をベースにしたプロジェクトデザインの作品に力を注いでいる。近年の主な展覧会に2013年「荒野ノヒカリ」旧国鉄中央本線廃線跡・愛岐トンネル群(愛知)、「バタフライ・ハグ展」アートラボあいち(愛知)、「ファン・デ・ナゴヤ美術展2013 のこりもの」名古屋市民ギャラリー矢田(愛知)、2011年「Berliner Naruheso Weltzeitung(ベルリンなるへそ世界新聞)」 DMY 国際デザインフェスティバル(ドイツ)、2008年「シンガポール国際写真フェスティバル」SIPF(シンガポール)、2004年「Light Boxes, Dark Room」 DePree Art Center & Gallery、ホープカレッジ(アメリカ)、1998年「MEDIALOGUE」東京都写真美術館(東京)他、国内外での展覧会多数。

http://www.umbilicalsites.com/

Topics

ex・pots2011-2013

2011年度より3年間は継続事業として、梅田哲也、呉夏枝、大友良英、山田亘の4名のアーティストと共に西成区・山王を中心にプロジェクトを展開。地域資源(空家や空き店舗など)を活用した「実験の場」としての活動拠点の創出(2011年「新・福寿荘」/2012年「kioku手芸館<たんす>」をオープン)、また地域コーディネーターの発掘と恊働による手法により、他地域でも汎用可能かつ、持続可能な地域におけるアートプロジェクトのしくみづくりに取り組みました。

*主催:ブレーカープロジェクト実行委員会
*助成:財団法人地域創造/公益財団法人福武財団/一般財団法人おおさか創造千島財団
*協力:山王連合振興町会/社会福祉法人山王みどり会/飛田地区商店街連合/元・鈴木タンス店 他(順不同)
*ディレクター:雨森信 *事務局:松尾真由子

Document Book 2003-2023

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